報告書があることで得られる安心と価値
2025.10.1
ドローン赤外線点検を依頼したあとに「調査だけして終わり」では、発注者は不安を感じるものです。その不安を解消し、点検の成果を最大化するのが「報告書」の存在です。今回は、報告書があることで得られる具体的なメリットを整理します。
1. 証拠として残せる
赤外線画像や可視画像を報告書にまとめることで、「いつ・どこに・どんな異常があったか」が記録として残ります。後日、修繕工事や保険申請を行う際の重要な根拠資料になります。
2. 修繕計画の根拠になる
外壁調査の目的は、無駄な工事を避けて本当に必要な補修を見極めることです。報告書に異常箇所が明確に示されていれば、修繕業者は足場を組む範囲や補修の優先度を判断しやすくなり、結果的にコストの削減にもつながります。
3. 時系列で比較できる
報告書を定期的に蓄積しておけば、数年前との状態を比較できます。劣化の進行速度を把握できるため、「すぐに補修すべきか」「次回の点検まで様子を見るか」といった判断が合理的に行えます。
4. 管理責任を果たした証明になる
建築基準法に基づく外壁定期報告制度では、所有者や管理者が安全性を確認し、必要に応じて報告する義務があります。報告書を提出すれば、法令遵守の証明となり、管理責任を果たしたことが第三者に示せます。
5. 関係者間の共有が容易
建物の維持管理には、オーナー、管理会社、修繕業者、保険会社など多くの関係者が関わります。報告書という共通資料があれば、誰でも同じ情報をもとに判断できるため、コミュニケーションがスムーズになり、意思決定のスピードも上がります。
まとめ
報告書は「調査の証拠」であり、「修繕の指針」であり、「管理責任の証明」にもなる、建物管理に欠かせない存在です。ドローン赤外線点検を依頼する際は、必ず「報告書が作成されるかどうか」を確認しておくことが、発注者にとって大きな安心材料になります。